水彩画を描く前に! 水張りってなに?と水張りの方法いろいろ | bakuBLOG+

水彩画を描く前に! 水張りってなに?と水張りの方法いろいろ


Illustration

絵の具で絵を描く際、紙が水を含んで凸凹になってしまわないよう前準備する儀式を「水張り」といいます。よく水彩画を描いている人にとっては当たり前のこの儀式。調べてみると、どうやら人によっては少しずつ方法が違うようです。今回は私が学生時代に教わった水張りの方法に加えて、ネット上で紹介されている他の方法もまとめてみました。0

 

水張りってなに?

 水張りとは「紙が水を含んで凸凹になってしまわないよう前準備する儀式」です。そもそも、なぜ紙が凸凹になってしまうかというと、紙には、水に濡れると繊維の間に水が入って伸び、乾くと元に戻るという性質があります。なので、絵の具によって部分的に紙が濡れるとその部分だけが伸びて行き場がなくなってしまい、上下に伸びることで凸凹になるということです。 そこで、あらかじめ紙の全面を濡らして均等に伸ばし、その状態で端を固定して乾かすことで、紙が常に引っ張られている状態にすることを「水張り」といいます。こうすることで紙が濡れて伸びてしまっても、常に周囲に引っ張られているので、上下に伸びることができず、凸凹になることがありません。 ですので、「紙を濡らして伸ばしきった状態で端を固定して乾かす」という仕組みさえ理解していれば、どんな方法でも水張りと言えます。 これから紹介する方法は私が習った方法ですので、面倒くさかったり道具が揃わないという方は最後に紹介する「その他の水張りの方法」もご参照ください。

 

水張りの方法

用意するもの

下記は全てネットショップで購入可能です。近くに画材店がない方はご利用ください。

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今回水彩紙にはワトソン紙を使用しました。サイズはB3(515×364mm)です。ベニヤパネルもB3ですが、水彩紙は一般的に30~50mm程度嵩増しで販売されているので問題ありません。

水彩紙をびちゃびちゃにする。

刷毛で水彩紙をびっちゃびちゃにして紙を限界まで伸ばします。 この作業が水張りで最も重要な作業と言えます。私は愛こ込めて30分程度濡らし続けますが、洗面器に水を張って紙を浸す人や霧吹きを使う人もいるようです。刷毛で行う場合は両面にしっかり水を含ませてあげてください。(裏面から)

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 水彩紙にベニヤ板を被せて折り目をつける。

水彩紙の表面を下にしてベニヤ板を被せ、四辺に折り目をつけます。裏面のままだとつけにく方はひっくり返してからつけてください。

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※以前の水張りテープは剥がさずに使用しています。(スクレーパーで剥がせます)

水彩紙の四辺をホッチキスでベニヤ板にとめる

手やきれいなタオル等で水彩紙とベニヤの間の空気を抜き、側面をホッチキスでとめます。 とめない人も多いようですが、ホッチキスでとめてから水張りテープを貼ることで、より確実に水彩紙を固定することができます。(四隅は織り込んでとめてください。)

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水張りテープでとめる

水張りテープに刷毛で水をつけ、側面に張っていきます。

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水彩紙が乾いたら完成

手順1で水彩紙をよく伸ばせていれば、多少空気が入ってしまっていても、水彩紙が乾けばきれいに仕上がります。急いでいる場合はドライヤー等で乾かしてもいいですね。

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ちなみに…

今回は祖父の誕生日プレゼントを描くために水張りをしました。いつも絵を描くときはペンタブをつかってPhotoshopで描くのですが、特別な人へプレゼントを送るときは、やはりアナログのほうが気持ちを込めれる気がします。6

 

その他の水張りの方法

水彩画 Aquarelle 21

こちらのサイトではなぜ水張りが必要なのか、水彩紙を水に浸すどれぐらい伸びるのかの実験までしています。(写真付き)

水彩画インフォメーション

こちらでは「20分でできる水張りの方法」を紹介しています。一刻も早く絵を描き始めたい方は参考になるかもしれません。

Youtube

Youtubeでもいくつか水張りの方法が紹介されていました。

使用した道具はネットショップで購入できます

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